アンティスィペイションについてです。
Anticipationを略して Antic(アンティック)なんていったりもします。
日本語訳は予備動作となっていますが、どういうものかというと、何かメインの動作が始まる前に次になんか来るな。ていうのを観客に予想させるモーションのことを言います。
せーの、それ!だったら、「せーの」の部分がアンティスィペイションです。
野球のバッターがスイングするんだったら、振る前に後ろにバットをグイーーッと引くモーションあれがアンティスィペイションです。
アンティスィペイションがあることで、「お、もうすぐバッターがスイングするぞ」と観客は理解できます。
見ている人に次は何か来るぞという一呼吸の心の準備をあげる部分ともいえます。
うーん、やっぱり、言葉で説明するのが難しい、ので動画で説明します。
こちらの動画はアニメーションのエクササイズでは良くやるジャンプのアニメーションですが。
(アンティスィペイションの説明の為に作った動画なので細かいところは雑なのは許してー。)
このジャンプで言ったら、このしゃがんだポーズがアンティスィペイションになります。
次ジャンプするよーというのの前置きみたいなポーズですね。他にも例を挙げると。
アンティスィペイションなしでそのままだと。単純にAからBに移行するだけだと
こういう感じになります。
AからBに行く前にお、これからBに行くんだな。という動作無しにBに入るパターンですね。
これでアンティスィペイションを入れてみると。
こういう感じの動作になります。
AからBに移る間に今から移りますよー、みたいな、一呼吸のポーズが入ってます。
これだけでだいぶ違います。
で、じゃあ、すべてアンティスィペイションがいるのかというと、そうでもないところがアニメーションの難しいところで、アンティスィペイション無しにいきなりガン!っときたりして、観客がびっくりするようなものが求められてるときにはアンティスィペイションはいらないですし。アンティスィペイションないほうがスムーズに事が運ぶようなショットとかも、あると思います。このAとBの例でも、アンティスィペーションなしバージョンもポーズとポーズの間のタイミングやら、ショットの内容によっては正しいこともあるので、これも、やっぱり、アニメーターは自分の判断力を使ってどうするか決めます。
ですが、大体の動作にはアンティスィペイションがあるので、注意して人の動きなんかを見てみるのが一番ですね、やっぱりアニメーターは分析力!
じゃあ、最後に皆大好き、アナと雪の女王のレットイットゴーのシークエンスから例を見てみましょう。
うーん、超よいアニメーションですね。惚れ惚れしちゃいます。
で肝心のアンティスィペイションですが
エルサが雪の魔法をブワッっとやるところ三つくらい見てみましょう(以外にも随所にアンティスィペイションの例はありますが)
と、気をつけて見始めたらアンティスィペイションだらけだと思います。
ということで二つ目の大事なアニメーション要素、アンティスィペイションのお話でした。
Yohei Koikeさんのアニメーションブログでもアンティスィペイションの例が紹介されていますのでこちらも為になります!
ANITOON Japan 第六回 アンティスィペイションの力
Principles of Animation(アニメーションの原則)のページへ戻る
0 件のコメント:
コメントを投稿