今回、授業の始めにBig Hero 6(ベイマックス)のショットを見せてくれて、それのリファレンスをどういう風にとったか、どういうところに気をつけてリファレンスを使ったか。などを。レクチャーしてくれましたのでそのまとめです。
彼が担当したのはこのシークエンスだそうです。
まず、リファレンスへのアプローチですが。前に投稿した原島さんのリファレンスへのアプローチにもとても近い気がしました。
Malconさんはこのショットでのリファレンスはいつもと違ったアプローチをしたといっていました。
まず、大体でいいからショットと同じような感じでカメラを置こうということでした。
ただ、このシークエンスではカメラがいくつか切り替わりますが。メインのリファレンスは
この部分とほぼ似た感じのアングルでリファレンスを取っていました。
(↓大体このアングル)
そして、今回のリファレンスではそこまでショットの内容を(リファレンスを一緒にとっているベイマックス役の)相手に教えず。
「フィストバンプ」(このショットでヒロがベイマックスに教えようとしている動き。)
を教えようとしてるんだ。と、あまり事前にプランしすぎないように、自然さを引き出すことを目的としたようです。
特に、フィストバンプという行為を教える、というシチュエーションなので、何かを学んでる、次に何が来るかわかってないという状況をリファレンスで見たかったようです。
彼がこのショットのリファレンスで見ようとしたのは
「アイデア」
だそうです。
たとえば、ポーズもこれいい!とおもってもそのまま使うことは少ないと。ポーズとしてのアイデアを生かしてショットに盛り込むという感じだそうです。
それに、自分とヒロだと体格もちがうので、そのまま使うには無理があるとも言っていました。
あとはベイマックス役の人は何段にもつみあがったマットの上にのって撮影してました。
ヒロとベイマックスの身長差を出すためだそうです。
少し先生が言っていたリファレンスのポーズと実際にショットで使ったポーズの比較を並べてみますね。(リファレンス自体を勝手に乗せるのは悪いのでトレースしましたw)
これなんかリファレンスでは横からのショットですが、使ったときはアングルも変わっていますが、そのアイデアをとりいれて、首の角度なども、アニメーターとしての彼の判断でより良いポーズにしています。
これもそうですが。リファレンスでは体が沿った感じですが、実際には逆だし、肩ももっとあげているし。ただ、アイデアはそのままです。よくアニメーションのポーズをつけてると言われることですが。
Push the pose! (ポーズをプッシュしろ!)と言っていました。プッシュというのは、押すという意味ですが。つまり、もっとポーズを平凡なものからアピールがあって良い方向に押していこうということですね。肩だったらもっとあげてみたり、現実にあるものをもっと誇張するという感じかな?
ではもう一例。
と、まったく同じ様にポーズをコピーするのではなくアニメーターの判断で変えていることがわかると思います。
というわけで、ベイマックスのショットから学ぶリファレンスの使い方でした!
AnimSquadの記事を見る
0 件のコメント:
コメントを投稿