2014年12月15日月曜日

Timing & Spacing (タイミングとスペーシング)

順番にやっていくわけではないので飛んで9個目の原則「タイミング」についてです。

前に教えてくれたピクサーのアニメーターの方は一番大事だぜこれ!といってましたが。
確かにこれ、他のと比べてもだいぶ大事度の高いものです。

12原則の書かれてる「命を吹き込む魔法」では。タイミングとして紹介されているのですが。この概念にはスペーシングも含まれると思います。

タイミングとスペーシングどちらも大事で、ここの違いがわからなくなる人も多いし(私も最初よく分かっていなかった)違いをきっちりわかっていたほうがいいので一緒に紹介します。

ということで。

Timing and Spacing (読みは タイミング、 スペィスィンという感じ)


言葉で定義しようとすると

Timing=何かの動き(または静止)にどれだけの時間を要するか。

Spacing=一定時間内においての動いている物体のフレームごとの配置

でしょうか。

説明動画でも作ろうかな。と思ったのですが。

TEDに良い動画があったので、これでも見ると良いと思います。笑
(英語ですがYouTubeの設定から日本語字幕で見れます。)






つまり、
AからBに行きたいとして。
AB間にどれくらいの時間がかかるのか、というのが、タイミング。
AB間の中の各フレームでどういう割り振り方をするかというのが、スペーシング。ていうか言葉の通りフレームごとにどれくらいのスペースがあるか?

ではちょっと動画を

↓違うタイミング(A地点からB地点に行くまでに、かかる時間が違う。)




↓同じタイミングで違うスペーシング(A地点からB地点に行くまでにかかる時間は一緒だけれど、その間の中割りがちがう。)

 



というわけですね。

それで、何でそんなにタイミングが大事なのかというと。

「タイミングによって動きに意味を持たせることができる。」
ピクサーアニメーターのMike Makarewiczさんのクラスを取ったときに言っていたことです。
本当にそのとうりで、タイミングを操ることで

物体の重量や質感といった物理的なものから

キャラクターの考えていること、感情といった、内面的なものまで

表現できます。

たとえばこないだの使いまわしで申し訳ないんですけど。
Anticipationの説明で使ったこの動画なんですが。



これだと
「は!何かしら!」みたいなまあ、こういう雰囲気というか。そういう感じですよね。





で、これをそのまま、ポーズは一切いじらないでタイミングだけ変えても。


だいぶ違った雰囲気になりますよね。

だから、どっちのタイミングがいいか!というのは、

そのショットで求められている感情、場面、状況によってちがいます。
アニメートしている物体が何でできているかとかにも寄ります。
(ピンポンだまなのか、ボーリングのボールなのか、というような)

早すぎてもいけませんし、遅すぎてもいけません。その状況と求められているものに合ったタイミングを探していくのが重要だと思います。


Yohei Koikeさんのブログにもとても役立つスペースィングの解説動画が載っているのでこちらもチェックしてみてください!
ANITOON Japan 第四回 スペースィングの意味!



それから、Mox-Motionさんのサイトにアニメーションフィジックスの日本語版が載っているのですが。これにもタイミングとスペーシングのことが書いてあるので参考にすると良いと思います!

http://mox-motion.com/animation-physics/


ちなみにこのアニメーションフィジックスの元の英語版の第一人者は私の母校の物理の先生なのです。


彼は時々ドリームワークスで物理についてのアドバイザーなんかをやったりしているので、物理を理解するのも大事というのがわかりますね。



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